第82回研究会
開催日時 | 2019年7月23日(火) 17:30-19:00 |
場所 | 神戸大学大学院国際文化学研究科 学術交流ルーム(E棟4階 E410) |
発表者①
濱谷真理子氏(慶應義塾大学)
タイトル
「招宴の光と影―インド・ヒンドゥー女性行者の葬儀にみるモラルの政治」
要旨
インドでは一般に女性は真の出家者ではないと考えられており、女性行者たちは男性中心の行者社会で周縁化されている。招宴にはそうした既存のヒエラルキーが反映される一方、それは女性行者たちが行者社会での威信を獲得しネットワークを形成する手段ともなりうる。本発表では、ある女性行者の葬儀と追悼招宴を事例として、そこで展開された贈与(交換)実践とモラルの政治に着目する。そして、それらを通じて女性行者たちがどのように「よき修行者」という価値を創造/想像しようとしているのかを議論する。
発表者②
河野正治氏(日本学術振興会・京都大学大学院人間・環境学研究科)
タイトル
「今日の伝統的権威者をめぐる葛藤と判断―ミクロネシア・ポーンペイ島における葬儀のモラルと実践」
要旨
ミクロネシア・ポーンペイ島は、最高首長という伝統的権威者や、彼を頂点とする身分階層秩序の存在で知られている。同島の首長制は外来の統治政策や現金経済の浸透により変容を遂げてきたが、今日ではそれに伴う矛盾や葛藤の表出が垣間みられる。本発表では、そのような葛藤の場のひとつとして葬儀を取り上げ、島民たちがさまざまな葛藤のなかでいかに「よりよい葬儀」をつくりあげているのか、そこにいかなるモラルが通底しているのかを明らかにしてみたい。
濱谷真理子氏(慶應義塾大学)
タイトル
「招宴の光と影―インド・ヒンドゥー女性行者の葬儀にみるモラルの政治」
要旨
インドでは一般に女性は真の出家者ではないと考えられており、女性行者たちは男性中心の行者社会で周縁化されている。招宴にはそうした既存のヒエラルキーが反映される一方、それは女性行者たちが行者社会での威信を獲得しネットワークを形成する手段ともなりうる。本発表では、ある女性行者の葬儀と追悼招宴を事例として、そこで展開された贈与(交換)実践とモラルの政治に着目する。そして、それらを通じて女性行者たちがどのように「よき修行者」という価値を創造/想像しようとしているのかを議論する。
発表者②
河野正治氏(日本学術振興会・京都大学大学院人間・環境学研究科)
タイトル
「今日の伝統的権威者をめぐる葛藤と判断―ミクロネシア・ポーンペイ島における葬儀のモラルと実践」
要旨
ミクロネシア・ポーンペイ島は、最高首長という伝統的権威者や、彼を頂点とする身分階層秩序の存在で知られている。同島の首長制は外来の統治政策や現金経済の浸透により変容を遂げてきたが、今日ではそれに伴う矛盾や葛藤の表出が垣間みられる。本発表では、そのような葛藤の場のひとつとして葬儀を取り上げ、島民たちがさまざまな葛藤のなかでいかに「よりよい葬儀」をつくりあげているのか、そこにいかなるモラルが通底しているのかを明らかにしてみたい。